
中国四川省の地震被災地に日本の国際緊急救助隊が派遣された。
被災後100時間を越えての派遣のため、救助自体は期待は出来ないが
世界で初の海外派遣隊到着には大きな意味があるだろう。
中国政府は震災後3日目まで世界各国に対して支援を断っていた。
日本隊派遣までの顛末は分からないが・・・よく世界の一番隊に日本隊を選んだものだ。
震源地がチベット人居住区であり、オリンピックを控えて国内外の世論に敏感な中国政府。
温家宝首相が地震発生当日から現地入りして指揮を執っている。
加えて昨日より胡錦濤国家主席も現地入りした。
選挙の無い国の政治家がテレビカメラの前で被災者にお見舞いを語っている。
「中国は変わった」と思った瞬間だった。
指導部が江沢民前国家主席と上海族だったらこういう展開にはなっていなかっただろう。
テレビカメラは救助に失敗して泣きじゃくる人民解放軍の兵士や
救助物資が遅れて苦情を語る女性などを世界に配信している。
数年前までは考えられなかったことだ。
日本の国際緊急援助隊の中国到着も国営放送で生中継されていた。
「日本の救助隊が世界に先駆けて駆けつけてくれました」とレポーターが叫ぶ!
それを中国民放各社が繰り返し伝えていた。
中国政府は日本からODAで2兆円を受け取っていても「感謝の意」は公表しなかった。
しかし今回はキャノンの1600万円の被災地寄付金も公表している。
3月のチベット自治区のデモは失敗ではなかったのだろう。
国家指導部をテレビカメラの前に引きずり出した功績は大きい。
プロパガンダだけでは国際社会に通用しないことを全人代に強烈に伝えたのだ。
オリンピックを前にして中国政府は明らかに変わってきている。
オリンピック後は人民元も大きく切り上げになるだろう。
オリンピックを経験して通貨が上がらなかったのはオーストラリアとニュージーランドだけだ。
韓国はオリンピック後に通貨切り上げとインフレに泣いた。
そして多くの企業が海外に向けて飛び出していった。
日本も同じことだ。
人民元が対ドルに対して切り上げになると海外投資が逃げ始める。
人件費が上がるのが一番大きな要因だ。
オリンピック後が中国の正念場だろう。
人民元切り上げで輸入品は価格を下げて買いやすくなる。
中国国内企業に海外品に対抗するだけのノウハウが蓄積されていない。
開放政策をとってきた中国がいまさら防衛的関税をかけるわけにはいかないだろう。
ちょうど60年代安保や学生運動の時代に突入するのかもしれない。
大失業時代とインフレがひたひたと迫ってきているはずだ。
韓国もオリンピック後の80年~90年代は大学進学が親の夢だった。
日本も60年~70年代は大学進学が子供の義務だった。
いまはどうだろう?
大卒に必ず職業が割り当てられているわけではない。
日本は大卒の氷河期が2008年にやっと終わり回復してきた。
これは政府の政策が優れているわけではなく団塊の世代が引退した補充が大勢だ。
引退間際のおじさんの給料で大卒2~3忍は雇える。それだけの話だろう。
韓国はまだまだ深刻な状況が続くだろう。
中国の今後に希望が持てるとしたら「国民の数」だろう。
中国は国の中に格差があり、労働者と消費者がいる。
多少のインフレで切り抜けたら更なる経済発展に続くだろう。
胡錦濤国家主席にバブル経済を軟着陸させられる手腕があるだろうか。
泣いても笑っても4ヵ月後にはオリンピックが終わる。
2008年末の中国経済指標に注目が集まるだろう。
呪われた聖火は今日どのへんを走っているのだろうか?
あと90日間で四川大地震に蓋をしないと大変なことが起きるだろう。
悩める大国の産声を聞く日は近い!

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